カナダには、日本の公立保育園の様な大きな保育園は余りありませんが、デイケアと言って色々な種類の保育施設があります。州によって内容が変わるかもしれませんが、基本的にカナダのデイケアは同じようなものだと思われます。ここではBC州の場合について記載します。
BC州の管轄内にあるデイケアは以下の種類があります。記事はBC州のホームページから引用したものを翻訳しました。
Licenced Child Care認可チャイルドケア
Group child care – under 3 years old グループチャイルドケア（3歳以下）
年齢：生後から36か月まで
人数制限：12人
スタッフ率：
- 乳児教育の資格を持ったスタッフ１人に対し子供1～４人
- 乳児教育の資格を持ったスタッフ1人と幼児教育の資格を持ったスタッフ1人に対し子供5人から8人
- 乳児教育の資格を持ったスタッフ1人と幼児教育の資格を持ったスタッフ1人及び幼児教育アシスタント一人に対し子供9人～12人
スタッフの資格：
- 乳児教育資格（研修約1300時間）
- 幼児教育資格（研修約900時間）
- 幼児教育アシスタント証書（幼児教育関連コース終了証書取得）
施設：
- 公共施設又はコミュニティセンター
Group child care – 2.5 years old to school age グループチャイルドケア（2.5歳から小学生）
年齢：30ヶ月からキンダガーデン（幼稚園）まで
人数制限：25人
スタッフ率：
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ１人に対し子供1～8人
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ1人と幼児教育アシスタント資格を持ったスタッフ1人に対し子供9人から16人
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ1人と幼児教育アシスタントの資格を持ったスタッフ2人に対し子供17人～25人
スタッフの資格：
- 幼児教育資格（研修約900時間）
- 幼児教育アシスタント証書（幼児教育関連コース終了証書取得）
施設：
- 公共施設又はセンター
Group child care – school age (before-and-after school care) グループチャイルドケア（学童保育）
年齢：小学生（キンダガーデン以上）
人数制限：キンダーガーデンから1年生は24人、又はキンダー及び1年生不在の2年生以上の場合30人
スタッフ率：
- 責任ある大人スタッフ1人に対しキンダガーデンと1年生の生徒12人
- 責任ある大人スタッフ1人に対し2年生以上の生徒15人
スタッフの資格：
- 19歳以上の成人で子供たちの世話や成熟した指導ができる責任ある大人者であり、20時間の幼児教育関連の研修を受けており、関係のある職歴があり、応急処置の講習修了証明書及びに犯罪歴調査証明書が必要
施設：
- 公共施設又はセンター
Multi-age child care マルチエイジチャイルドケア
年齢：生後から12歳まで
人数制限：8人
スタッフ率：
- 幼児教育の資格を持った者1人に対し子供8人
スタッフの資格：
- 幼児教育資格（研修約900時間）
施設：
- 公共施設又はセンター
In-home multi-age child care インホームチャイルドケア
年齢：生後から12歳まで
人数制限：8人
スタッフ率：
- 幼児教育の資格を持った者兼認可受領者（ライセンシー）一人に対し子供8人
スタッフの資格：
- 幼児教育資格（研修約900時間）
施設：
- ケア提供者の自宅
Family child care ファミリーチャイルドケア
年齢：生後から12歳まで
人数制限：7人
スタッフ率：
- 責任ある大人者兼認可受領者（ライセンシー）一人に対し子供7人
スタッフの資格：
- 19歳以上の成人で子供たちの世話や成熟した指導ができる責任ある大人者であり、20時間の幼児教育関連の研修を受けており、関係のある職歴、応急処置の講習修了証明書及びに犯罪歴調査証明書が必要
施設：
- ケア提供者の自宅
Preschool – 2.5 years old to school age プリスクール
プリスクールは通常学校と同じ9月から6月の間運営しており、殆どのプリスクールプログラムは一日に1時間から4時間運営されれる。（長い所もある）
年齢：2.5歳（30ヶ月）からキンダガーデン（幼稚園）まで
人数制限：20人
スタッフ率：
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ１人に対し子供1～10人
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ1人と幼児教育アシスタント資格を持ったスタッフ1人に対し子供11人から20人
スタッフの資格：
- 幼児教育資格（研修約900時間）
- 幼児教育アシスタント証書（幼児教育関連コース終了証書取得）
施設：
- 公共施設又はセンター
Preschool – 2.5 years old to school age プリスクール
プリスクールは通常学校と同じ9月から6月の間運営しており、殆どのプリスクールプログラムは一日に1時間から4時間運営されれる。（長い所もある）
年齢：2.5歳（30ヶ月）からキンダガーデン（幼稚園）まで
人数制限：20人
スタッフ率：
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ１人に対し子供1～10人
- 幼児教育の資格を持ったスタッフ1人と幼児教育アシスタント資格を持ったスタッフ1人に対し子供11人から20人
スタッフの資格：
- 幼児教育資格（研修約900時間）
- 幼児教育アシスタント証書（幼児教育関連コース終了証書取得）
施設：
- 公共施設又はセンター
Occasional child care 臨時用チャイルドケア
一日8時間及び一月40時間未満を上限にドロップイン（臨時使用）のためのチャイルドケア
年齢：18ヶ月以上
人数制限：36ヶ月未満の子供がいる場合16人までまたは、36ヶ月未満の子供がいない 場合は20人まで
スタッフ率：
- 各子供4人に対し責任ある大人スタッフ1人（36ヶ月未満がいる場合）
- 各子供8人に対し責任ある大人スタッフ1人（36ヶ月未満がいない場合）
スタッフの資格：
- 19歳以上の成人で子供たちの世話や成熟した指導ができる責任ある大人者であり、20時間の幼児教育関連の研修を受けており、関係のある職歴があり、応急処置の講習修了証明書及びに犯罪歴調査証明書が必要
施設：
- 公共施設又はセンター
Unregistered (licence-not-required) child care 無登録無認可チャイルドケア
年齢：生後以上
人数制限：2人まで、またはケア提供者と親戚関係のない家族の兄弟
スタッフ率：
- 責任ある大人スタッフ1人に対し2人（又は兄弟）
スタッフの資格：
- なし（このタイプのデイケアの提供者は幼児教育関連の職歴や研修がない可能性がある）
施設：
- ケア提供者の自宅
In-Child's-Own-Home Care 住み込みケア
これは所謂、ベビーシッターや住み込みのナニー（乳母）である。他の家族の子供は含まれない。同居する親戚はケア提供者とは見なされない。
このタイプのデイケアは法律上監視されない。ケア提供者の資格も決まりはないので、研修又は経験不足があり得る。
どの様に審査をし被雇用者を雇うのかについては、保護者が決めなければならない。
この選択をする場合は雇用者として以下のことを行う必要がある。
- 失業保険及びカナダペンションプランの支払いを定期的に行う
- 歳入庁とWorkSafeBCに報告
In-Child's-Own-Home Care 住み込みケア
料金
私が自宅で運営しているのは、認可チャイルドケアで、7人までの子供を預かることができます。立地条件とプログラムの内容によって料金が変わりますが、このタイプのデイケアは、週5日の平均で$1,000前後です。一般的にグループチャイルドケアの方が割高で、$1,500-1,700のするところもあります。チャイルドケアの料金高騰を懸念して、2020年4月から州政府が始めたプログラム「Child Care Fee Reduction Initiative (CCFRI)」の承認を受けたデイケアは、州政府から補助金が出ますので、その補助金を毎月の料金から差し引いた金額を保護者に請求することになります。補助金は以下の通りです。
- $350/month for group infant/toddler care 乳幼児グループチャイルドケア
- $200/month for family infant/toddler care 乳幼児ファミリーチャイルド
- $100/month for group care for children aged 3 to Kindergarten 3歳児からキンダーガーデングループケア
- $60/month for family care for children aged 3 to Kindergarten 3歳じからキンダーガーデンファミリーチャイルドケア
- Part-time care receives a pro-rated amount. パートタイムは日割り計算
この他の補助金で、「Affordable Child Care Benefit (ACCB)」と言うのがあり、一世帯の税収前の収入総額$111,000以下の家庭に補助金が出ます。この場合、収入に応じて算出された金額がチャイルドケア側に支払われますので、保護者はCCFRIとACCBを差し引いた差額を支払うことになります。この補助金は、チャイルドケア側と利用者側両方の申請が必要となります。
上記二つの補助金制度は、全ての施設が承認されている訳ではありませんので、デイケアを探す時点で確認することをお勧めします。
