カナダに在住し、お子さんが生まれた方は政府が推奨する学費積立制度RESPについてご存じだと思いますが、BC州の教育貯蓄助成金BCTESGについてはご存じでしょうか。今回は、BCTESGについて、ご存じない方の為に情報を提供したいと思います。
BCTESGとは、British Columbia Training & Education Savings Grant Information の略称で、2006年1月1日以降に生まれたBC州在住の子供を対象に、BC州政府よって提供される1回限りの1200ドルの助成金で、BC州住民が子供の高等教育の学費を早期貯蓄開始することを奨励する目的で始められました。
BCTESGは、RESPと結びつけられているので、受給するにはBC州政府と提供している金融機関でRESPを開設する必要があります。BCTESGで受けとった金額は、RESPに預け入れられるので非課税になりますが、RESPの積立金とは見なされず、BCTESGの受給額は国の助成金の上乗せされる積立金対象にはなりません。 また、RESPは子供一人に対して生涯積立できる上限は50,000ドルですが、このBCTESGで受け取った助成金はその対象外になります。現在、BCTESGの申請ができる期間は子供が6歳になった日から9歳になるまでに延長されたようです。
BC州政府のホームページに詳細の翻訳は下記のとおりです。
BC州のファミリーには、子供たちの高等教育またはトレーニングプログラムのために、早期計画及び貯蓄開始をお勧めします。それを支援するために、B.C州 政府は、該当する子供たちにトレーニングおよび教育貯蓄助成金(BCTESG)として、1,200ドルを支給します。
2006年から2008年に生まれた学生には、プログラムが開始された年に6歳から9歳になった時までに延長されました。 親または保護者と同様子供も、BC州の居住者である必要があります。
生まれた年 | 資格開始日 | 申請開始日 | 申請終了日 |
2006 | Child’s 6th birthday in 2012 | August 15, 2016 | August 14, 2019 |
2007 | Child’s 6th birthday in 2013 | August 15, 2015 | August 14, 2018 |
2008 | Child’s 6th birthday in 2014 | August 15, 2015 | August 14, 2018 |
2009 | Child’s 6th birthday in 2015 | August 15, 2015 | August 14, 2018 or the day before the child turns nine (whichever is later) |
2010 or later | Child’s 6th birthday | Day the child turns 6 | The day before the child turns nine |
Q:親または保護者はどこでどのように申請しますか?
現在、ほとんどの主要銀行や金融機関を含む56のパートナーを通して助成金を受け取ることが出来ます。
親または保護者は、銀行または金融機関に連絡し、簡単な申請書に記入することが出来ます。開設時に入金義務のないRESPプロバイダーを探しすこともできます。 RESPが既に存在している場合、親はRESPプロバイダーが助成金を提供しているか確認する必要があります。 もしそうでない場合は、親は助成金を受け取るために参加プロバイダーで別のRESPを開くことができます。
また、RESPを開くことができるのは親だけではありません。 他の家族や家族の友人が、最適なアカウントを開くために必要な情報を持っている場合、RESPを開始する事ができます。
Q:手数料や追加の経済的貢献は必要ですか?
BCTESGは、マッチングや追加の入金を必要としないため、現時点で貯蓄する余裕がない親や家族は、余裕が出来た時に、引き続きRESPを開始できます。 わずかな投資でも時間の経過とともに成長し、高校卒業後の教育をはるかに容易にすることができます。
Q:学生はどのように助成金を使用できますか? 学生がヘアデザインのような専門学校に通いたい場合はどうなりますか?
この助成金は、専門学校、見習い、貿易学校、大学、大学、その他の認定機関を含む幅広い教育プログラムに使用できます。 受益者が適格な高等教育プログラムでフルタイムまたはパートタイムの研究に登録されると、BCTESGは教育支援支払いとして、RESPから引き下ろすことが出来ます。 この助成金は、カナダ国外でのフルタイムの教育(少なくとも13週間の外国の教育機関でのプログラム)にも使用できます。
Q:学生が高等教育機関に通っているのに卒業しない場合はどうなりますか? 彼らは助成金を返す必要がありますか?
いいえ、資格のある高等教育またはトレーニングプログラムに対して教育支援の支払いが行われている限り、助成金を返済する必要はありません。
Q:家族と国際的に奉仕しているカナダ軍の職員はどうですか? 彼らの子供たちはまだ助成金の対象になりますか?
はい、その人が海外に駐在しているが、通常はB.C.の居住者である場合は可能です。 彼らの子供はまだ助成金を受け取る資格があります。
Q:金融機関はRESPを開設するために手数料が掛かりますか? もしそうなら、いくらですか?
多くのRESPプロバイダーは手数料は掛かりません。 ただし、それは金融機関とRESPの種類によって異なります。 親と家族は、RESPと金融機関が自分たちのニーズに最も適しているかどうかを確認するために様々な機関の調べる必要があります。
Q:家族がすでにRESPを実施している場合はどうなりますか?
そのRESPがある銀行または金融機関がBCTESGをサポートしている場合、どの家族も簡単な申請書に記入するだけで助成金を受け取ることができます。 RESPに使用されている銀行または金融機関がBCTESGをサポートしていない場合、保護者は、助成金を提供するパートナー機関でまた別のRESPを開くことをお勧めします。
Q:BCTESGは、課税対象ですか?
BCTESGは、高等教育の教育支援支払いでRESPから取得されるまで、課税所得とは見なされません。 RESPに預けられると、非課税になります。 教育支援としてRESPから教育機関に支払われるお金は、学生の収入に基づいて課税されます。 多くの学生は、高等教育に通っている間はほとんどまたはまったく収入がないため、通常は非課税でお金を引き出すことができます。
Q:RESPとは何ですか?
RESPは、カナダ政府に登録されている特殊教育貯蓄口座であり、子供の高等教育またはトレーニングプログラムのために貯蓄するのに役立ちます。 そこに預けられたお金は、引き出されるまで非課税になります。
RESPは、最長36年間開いたままにしておくことができ、受益者は、資格のある大学、専門学校、または見習いプログラムでのフルタイムまたはパートタイムの研究の支払いに使用できます。
カナダ政府のwww.canlearn.caWebサイトには、家族が適切なRESPと適切なRESPプロバイダーを選択するためのヒントとリソースがあります。
子供1人あたり50,000ドルの生涯貯蓄制限があります。
Q:質問がある場合、誰に電話をかけることができますか?
フリーダイヤル1(888)276-3624またはTTY 1(866)260-7723に電話できます。
BC州のトレーニングおよび教育貯蓄プログラム規則は、特別会計の歳出および管理法に基づく助成金の適格基準を定めています。
まとめ
RESPのみでも、国の助成金が貰えますが、2006年以降に生まれたお子さんは、それに加えてBCTESGを貰えるんですから、これを申請しない理由はありませんよね。お子さんが6歳にならないと申請できませんので、忙しい親御さんにっとては忘れてしまいそうで不安ですが、それはしっかりとカレンダーに記憶しておいて是非申請してください。
もう一ついい所は、家族、親戚、友人、誰でも申請できることです。お孫さんや甥っ子、姪っ子、親友のお子さんなどにRESPの口座に祝い金とBCTESGを一緒に6歳の誕生日のプレゼントとしてあげるって言うのも粋じゃないですか?