【ニュース】自動車保険料値上げ？なぜ？

(2024年1月29日投稿記事）

カナダでは今年、自動車保険の支払い額がさらに増えると予想されている。 なぜ？

新しい報告書によると、国内で自動車盗難の危機が拡大していることやその他の業界の課題を背景に、カナダ国民は今年、自動車保険料がさらに上昇する可能性があるという。

Ratesdotcaは1月26日に発表した2024年の自動車保険見通しの中で、今年は全国的に保険料がさらに高騰すると予想している。

カナダ統計局によると、2022年12月から2023年12月にかけて、カナダの乗用車保険料は6％近く上昇した。

レートドッカの保険専門家、ダニエル・イバンス氏は「2023年には損失が増大し不均衡になったため、多くの保険会社が大幅な料率引き上げに踏み切るだろう」と述べた。

「そのため、保険金請求が増加し始め、保険会社からの支払額も増加し続けており、その結果、保険料も全体的に上昇している」と同氏は月曜日のインタビューでグローバルニュースに語った。

なぜ自動車保険が値上がりするのか？

Ratesdotca レポートは、自動車保険市場に影響を与えるいくつかの要因を強調している。

その中には、カナダでいわゆる「流行病」となっている車両盗難も含まれる。

カナダ保険局によると、昨年は全国で8万台以上の車両が盗難に遭った。 2022 年の自動車盗難の請求額は 12 億ドルに達し、オンタリオ州だけで 7 億ドルに達した。

盗難保険請求が大幅に増加しているため、保険会社は保険料の値上げを余儀なくされているが、タグ盗難防止装置やハンドルに車両用クラブを取り付けることで、これらの盗難保険金請求に対抗する選択肢も消費者に提供している。

連邦政府は来月オタワで全国サミットを開催し、国内の自動車盗難問題に取り組む方法を模索する予定だ。

財務委員会のアニタ・アナンド総裁は月曜、オタワでの記者会見で、「この国での自動車盗難の増加に対処するため、我々は着実な行動をとっている」と語った。

「これは単なる刑法の問題ではなく、価格に関わる問題でもあると認識しているので、私たちはできる限りのことを確実に行いたいと考えています」と彼女は付け加えた。

保険料に関しては、インフレも大きな要因であり、修理やメンテナンスの費用が高くなる。

1月16日に発表されたカナダ統計局の報告書によると、カナダの年間インフレ率は先月3.4％上昇した。

StatCanのデータによると、2023年12月の乗用車部品、メンテナンス、修理のコストは前年比5.6％増加した。

Ratesdotcaは報告書で、リアビューカメラやバンパーセンサーなどの自動車技術の進歩によって、メンテナンスや修理のコストも上昇していると述べた。

同報告書は、「より新しく、より先進的な車種の車両の修理は複雑で、専門の技術者を必要とするため、人件費が高くなる」と述べ、複雑な修理は完了までに時間がかかると付け加えた。

アイバンス氏は、自動車の修理がより複雑になっているため、平均請求額ははるかに高額になっていると述べた。

また、電気自動車 (EV) は、純正部品と訓練を受けた技術者が必要なため、コストが高く、修理に時間がかかります。

一方、自動車業界も、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって初めてもたらされたサプライチェーンの混乱と自動車部品の不足に引き続き直面している。

今月、紅海で運航している商船や乗組員に対するフーシ派の攻撃を受けて、サプライチェーンへの懸念が高まっている。 その結果、ボルボとテスラは欧州の工場での生産を一時停止した。

アイバンス氏は、保険会社が州の規制当局の承認を得て保険料の値上げを申請する場合、来年の損失をカバーするために保険料の値上げを正当化するために、より高い損害率と、より多くの保険金が支払われることを証明する必要があると述べた。

同氏はまた、「保険金請求が増えるたびに保険料も上がることを消費者が理解することが重要だと思う」と述べた。

カナダでは、車またはその他の車両を所有する場合、自動車保険に加入することが法律で義務付けられている。 補償の最低要件は州や準州によって異なる。