【ニュース】鉄道閉鎖が及ぼす水道水への悪影響

（2024年８月22日投稿記事）

鉄道閉鎖が安全な飲料水に与える影響を「監視」：ホーランド保健大臣

カナダの鉄道閉鎖により全国の貨物列車が停止し、安全な飲料水に必要な塩素などの必需品が重大な不足に陥る可能性があるとの懸念が高まっている。

マーク・ホランド保健大臣は、塩素不足の可能性がカナダの飲料水供給に影響を与えるかどうかを判断するには時期尚早だが、政府は引き続き状況を注意深く監視していくつもりだと認めた。

「私たちは常に状況を監視しています。したがって、何が起こっているのか、それがサプライチェーンにどのような影響を与えるのか、健康にどのような影響を与えるのかを把握できることは、私たちにとって非常に重要です」とホランド氏は木曜日のインタビューでグローバルニュースに語った。

「現時点でそれを言うのは時期尚早だと思う。しかし、影響を確実に制限するために、私たちはそれを非常に注意深く監視していると言っても過言ではないと思います。」

木曜日にチームスターズ労働組合との新たな合意に達しなかったため、カナディアン国鉄（CN）とカナディアン・パシフィック・カンザスシティ（CPKC）は労働者をロックアウトし、カナダの2大鉄道の鉄道交通が停止した。

ロックアウトの発表を受けて、カナダ化学工業協会（CIAC）は連邦政府に対し、直ちに介入するよう要請し、作業停止が近いうちに公共の安全に深刻な影響を与える可能性があると警告した。

CIACは声明で「カナダ国民の96％が塩素や塩素誘導体を必要とする安全な飲料水に依存しているため、今回の作業停止はすぐに公共の安全に重大な影響を与えるだろう」と述べた。

「今後数日でこれらの化学物質の供給が減少するため、全国の自治体は沸騰水勧告の発行を余儀なくされるだろう。」

塩素は飲料水の消毒に使用され、鉄道を通じてカナダと米国全土に配布される。

同団体は、ロックアウトのため塩素の輸送が間もなく不可能となり、2週間以内に飲料水の品質に影響を与えるだろうと述べた。

「ストライキが続けば、非常に大規模な自治体が沸騰水勧告の対象となるだろう」と最高経営責任者（CEO）のボブ・マスターソン氏は8月8日、カナダ通信社に語った。

「プラン B はありません…この種の量を輸送するには、ざっと 2,000 台のトラックが必要になります。トラックは2,000台もないし、運転手も2,000人もいない」と彼は語った。

ほとんどの自治体では、さらに数日分の処理水が貯蔵タンクに保管されていると同氏は指摘した。

ロックアウトの前から、貨物鉄道はすでに、塩素を含むサプライチェーンや産業に混乱をもたらす恐れのある作業停止の可能性を見越して、ますます多くの商品の受け取りを拒否し始めていた。

ケムトレード・ロジスティックス社の商業副社長、アラン・ロビンソン氏は先週カナダ通信社に対し、カナダ西部と米国西部の大部分の飲料水の40パーセントに塩素を供給していると語った。

その製品はトラックや船で運ぶことができず、安全規制により備蓄できる量に制限があると同社は指摘している。