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【医療】カナダでの骨髄炎 (Osteomyelitis)の治療法

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先日、私の息子が骨髄炎になったお話をしました。今回はその治療法についてお話ししたいと思います。

 骨髄炎(Osteomyelitis) とは

骨髄炎は、細菌、抗酸菌、または真菌によって起こる、骨の感染症です。 細菌、抗酸菌、真菌が血液を介して、あるいは近くの感染組織や開いて汚染された傷から広がり、骨に感染し起こる疾患の事です。 患者には骨の一部の痛み、発熱、体重減少がみられます。

カナダの医療費 

カナダは、医療が無料です。その他にも、収入が低い人でもお薬が買えるサポートも整っています。私達もそのサポートを受けてきています。

週によって医療やお薬代のサポートのシステムは異なりますが、私の住んでいるBC州では、高額な薬代は Pharma Care (ファーマケア)というプログラムを通し、所得に応じて定額以上の薬代が掛かる場合は州が払ってくれます。

息子の持病JIAはリウマチですので、治療薬を常時投与しなければなりません。そのお薬代はかなり高価です。日本だと1割から3割負担しなければなりませんので、日本で診断されていら、かなり家計の負担になっていたと思います。

ましてや、もし発展途上国で生まれていれば、治療自体不可能かもしれません。それを考えると、カナダで生まれた事自体幸運だったと思っています。

 

 カナダでの診断の仕組み

カナダの医療が無料であるため、最新の医療器具(MRIやCT)を使った検査を直ぐに受けたり、専門医の診断を直ぐ受けられる訳ではありません。

これまで、息子はJIA特発性関節炎と診断された時も、今回の骨髄炎の診断もかなりの時間が掛かりました。

 

何か健康に異常を感じた場合、まず掛かり付けの医師(ファミリードクター)にみてもらいます。そして、その医師で診断が難しい場合は、専門医に紹介してもらいます。この時、場合によっては1~3か月後の予約しか取れないこともあります。またこの予約も決められた日付と時間しかありません。

 

今回の息子の件では、息子の持病の影響もあり専門医にも予想外の症状があったのでより時間が掛かりました。この件についてまだ記事をお読みでない方は「息子が骨髄炎と診断されるまで」をお読みください。

 

 カナダでの骨髄炎の治療

感染症の専門医に紹介され骨髄炎の診断が確定した後、静脈を通した抗菌薬の投与を6週間することになりました。

 

日本での骨髄炎の治療に関しては詳しくありませんが、ネットで調べた限りでは入院を必要とする治療の様です。

 

しかし、カナダでは自宅で治療を行います。

まず、指定された病院の IV Care (点滴外来)へ行き、PICC line(抹消挿入中心静脈カテーテル)を二の腕の内側に挿入してもらいました。

 

驚いたことに、この施術をしたのは訓練を受けた二人組の看護師でした。多分日本では医師のみがやるのではないかと思います。その看護師さんが言うには、欧米の沢山の国で特別な訓練を受けた看護師がやっているそうです。

 

そのクリニックの一角を除菌状態にしてあり、超音波を使いながら静脈を探し、局部麻酔を使って皮膚を切開し、カテーテルを挿入しました。

 

こちらが カテーテルの写真です。

紫のチューブの先が取り外しできて、この端を消毒して抗菌薬入りの点滴のケーブルを繋ぎます。
PICC line 抹消挿入静脈カテーテル

自宅で治療ですので、その接続方法を学ぶため為その後2日間、外来処置を行うクリニックに行き講習を受けました。

それから自宅治療の開始です。

 

一日に1度6週間の治療です。

 

 まとめ

これまで4週間の投与が済みました。あと2週間です。痛みがなくなり、膿の量も減っている様で、薬の効果が出ています。最終的な完治の判断は膿の排出が無くなった後にMRIで確認することになっています。

またそれがいつできる事になるのか心配ですが、取敢えずは皆さんに完治の報告が出来る様、前向きに今できる事を一つずつ消化していきたいと思っています。

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