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カナダのインカムタックスの仕組み :RRSPのコントリビューションリミット VS 控除リミット

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カナダのインカムタックスの仕組みについて、「Part 1」、「Part 2」、「Part 3」で英語の動画の日本語解説をしてきました。

知っていて損はしませんので、まだお読みでない方は Part1 から順にお読みください。

 

今回はその続編として、これまでと同じく、The Independent Dollars のとても分かりやすい動画(英語)「RRSPのコントリビューションリミット VS 控除リミット」を日本語解説したいと思います。

RRSPコントリビューションリミットとは

RRSPコントリビューションリミットとは、CRAから個人に許可されたRRSPを購入できる限度額です。 

  • 2022年度の限度額は、年度の年収の18% (最高額$29,210)
  • 勤め先にペンションプランがある場合はこの額は減額されます。

:年収$45,000(勤め先にペンションプランがない場合)

2022年度のRRSP限度額: $8,100

  • 毎年限度額を使い切っていなければ、翌年に繰り越されます。

:もしこれまでに$5,000の使い切っていないコントリビューション額がある場合は、今年のコントリビューション限度額は、$8,100 + $5,000 = $13,100

控除リミットとは

所得税を減税する為に使える控除の限度額です。

その年のタックスリターンで、RRSPにコントリビューションした金額全てを控除として使用する必要はありません。

 

その年に購入したRRSPの購入額全てを控除に使用せず、来年以降の控除として利用することができます。

 

例えば、収入が低い人や他の控除項目(学費のクレジット、チャイルドケア費、医療費など)で控除額が十分足りている人は、RRSPコントリビューション額を控除に使用する意味がありません。

 

 

この様な場合は通常、会計士やタックスファイリングソフトウェアが自動的計算し、必要なければRRSPのコントリビューション額を控除から取り除くシステムになっています。

 

 

しかし、控除として使わなくても、来年以降に控除項目として使える様にするためには、コントリビューション額はその年の内に必ず申告しておく必要があります。

 

申告をしなかった場合は、遡って調整しなければいけなくなります。

RRSPの仕切り期間

RRSPの仕切り期間は、通常のカレンダーとは異なり、年をまたがって、3月から始まり翌年の3月の2回に分けてRRSPの明細書が発行されます。

2020年度と2021年度の仕切り期間は以下の通りです。

2020年度は、2020年3月3日~12月31日と2021年1月1日~3月1日の2回

2021年度は、2021年3月2日~12月31日と2022年1月1日~3月1日の2回

2021年度のコントリビューションの期限は2月28日までですので、まだ購入のチャンスがあります!

コントリビューションの限度額&控除可能額の確認

昨年のインカムタックスリターン後にCRAから届いた「Notice of Assessment」の、「RRSP Available contribution Room for 2021」の項目の金額が、RRSPを購入できる限度額です。

また、「Minus: Unused RRSP/PRPP Available to contribution from previously reported and available to deduct for 2021」の項目の額が、これまで申告していて控除に使える金額です。

 

 

この書類は、CRAのホームページの「My Accountからもアクセスすることができます。

 

限度額を超えてRRSPを買ってしまった場合

限度額を超えてRRSPを買ってしまった場合は、CRAから、超過分を引き出すまで毎月1%の罰金が請求されます。また、追加罰金を避けるため、超過コントリビューションを報告する書類を提出しなければいけません。

 

しかし、超過緩和策として18歳以上の成人には、$2,000の緩和額が設けられています。

今回の動画がこちらです↓  

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