今年も11月26日からブラックフライデーセールが始まりました。
「ブラックフライデーセール」と言っても金曜日だけではなく、「ブラックフライデーウィークセール」と言う形で長期間セールを行っているところがほとんどです。
私が移住したての頃はカナダでは12月26日の「ボクシングデー」の方がもっとにぎわっていたのに、いつしか「ブラックフライデー」にとって代わられてしまいました。
どうして「ブラックフライデー」と言う名前なのでしょう。ちょっと気になりませんか。
今回は、「ブラックフライデー」豆知識をご紹介します。
「ブラックフライデー」の名前の由来
「ブラックフライデー」は、アメリカの「サンクスギビングデー:感謝祭」がある11月の最終金曜日を指しますが、元々は、「黒」は災害を意味し、余り良くない印象を持ちます。
「ブラックフライデー」と言う名が歴史上最も有名になったのはビッグセールを意味する言葉ではなく、1869年に起きた金融パニックでした。
1869年の「ブラックフライデー」とは、ある金融業者が当時の政権の人物と繋がりを持ち金市場を操作しようとしたのを知った大統領が、金の供給開放を言い渡したことにより金相場が一日にして18%下落し金融パニックが起きた日を指します。
また、もう一つ「ブラックフライデー」が注目を浴びるきっかけになったのが、1961年フィラデルフィアでの出来事です。感謝祭の翌日に発生するであろう大量の歩行者と車両の交通整理の事を説明するために警察によって使用されました。
その後、1970年代にニューヨークで「一年で最も忙しい日」を意味するフレーズとして「ブラックフライデー」が認識されるようになりました。
そして、11月の最後の週末が「感謝祭」であるアメリカでは、19世紀後半から20世紀にかけて、感謝祭の翌日からクリスマスショッピングを始めると言う認識が定着していましたので、小売業者も黒字の「黒」掛けて、感謝祭の翌日にビッグセールを行う為のキャッチフレーズとして「ブラックフライデー」を繰り広げるようになりました。
ちなみに、週によって異なりますが、「ブラックフライデー」はアメリカの公式な祝日ではありません。
カナダの「ブラックフライデー」
以前の「カナダのサンクスギビングデ―:感謝祭」の記事でも書きましたが、カナダの感謝祭は10月の下旬にあります。
上記に記したように、私がカナダに移住した1990年代後半は、カナダのビッグセールと言えばクリスマスの翌日の「ボクシングセール」でした。
元々カナダには「ブラックフライデーセール」と言うものはなく、カナダ人はアメリカの「ブラックフライデーセール」に合わせて、国境を越え買い物に行っていました。
しかし、2008年、2009年とアメリカドルとカナダドルが均等になったため安い価格の商品を買う為に多くのカナダ人が国境を越えアメリカで買い物をするようになりました。
そこで、カナダの小売業者も2012年からカナダ人買い物客のアメリカ流出を防ぐため、カナダでもアメリカの「ブラックフライデー」に合わせ「ブラックフライデーセール」を行うようになりました。
今では、カナダでも「ボクシングセール」より「ブラックフライデー」の方がより賑わうようになっています。
知ってて得する豆知識
カナダの大きな小売業者は大抵「プライスマッチング」システムがあります。
他社が安く売っていたら、その価格で売ってくれたり、自社の商品でも購入後暫くの間に価格が下がった場合は、レシートさえ持っていれば、その差額を返金してくれたりします。
もう既に購入した商品でも「ブラクフライデー」で価格が安くなっていないかチェックしてみるといいかもしれません。