最近では店で色々な種類のりんごを目にするようになりました。それらの殆どが、BC州をはじめオンタリオ州やケベック州で栽培されているようです。りんごの木はカナダの土地に気候にあっているのでしょう。
私は、富士りんごはもちろんの事、Ambrocia や Pacific Roseも好きです。最近食べたので Honey Crisp と言うのもありましたが、とても甘くて歯ごたえがあり美味しかったです。
我が家の裏庭には、「富士りんご」と「洋ナシの木」があります。
フェンスを越える位の木を植えて、プライバシー増やしたいと言う旦那様の希望があり、どうせ植えるなら、いざと言うときの食料になるように果物の木にしてくれるよう私がお願いして、2017年の4月頃にコストコからこのりんごと洋ナシの苗木を買ってきました。
買って来た当時は背丈1mほどで、直径30cmほどの植木鉢に入っていました。そのりんごの木が今では背丈が3mを超え、4年目の去年やっと花を咲かせ、リンゴの実をつけてくれました。
こちらは2020年の10月に撮った我が家の「富士りんご」の木の写真です。
売り物の場合、大きく甘く育てるために、5~6個の束になってできた実の内、1個だけを残して摘果するのですが、我が家で食べるりんごですので、欲張って2~3個残して育てたら写真の様にたわわに育ちました。
できればもっと色がついて収穫したかったのですが、天気予報で悪天候の予報がありましたので、少し黄色がかっていたのもありましたが、全て10月下旬に収穫しました。
少し傷がついているものも結構ありましたが、合計41個収穫しました。
100%無農薬です。ちょっと渋みもあると言えばあるのですが、甘みもしっかりあって美味しかったです。
デイケアの子のおやつにそのまま出したりして、生でも十分美味しかったのですが、
上の写真のようなお菓子に変身してしまい、全然いざと言うときの保存食にはなりませんでした。
ここからが本題の「りんごの木」の育て方です。
苗を植える
先日、ホームディーポのガーデンセンターがオープンしていたばかりの時、りんごの木の苗を売っていました。どんな種類かは見ませんでしたが、背丈が1mほどの苗でした。興味がある方は、チェックしてみてください。
苗を買ったら、買ってきた苗の入っている植木鉢の2~3倍の幅と深さの穴を掘ります。大体 2~3フィート x 2~3フィートです。
私の住んでいる地域は粘土質なので、①砂を10cm位敷いて水はけを良くします。その上に、②ガーデンソイルとシーソイル(肥料)を半々に混ぜた土を入れます。③買ってきた苗を鉢から取り出し穴に入れます。④植木の幹の根元から穴をふさぐように残りの土を被せます。
注:土を被せる時は、元々の幹の付け根より高く盛りすぎないように気を付けて下さい。木が死んじゃうそうです(専門家の言葉)。
絵には描いていませんが、悪天候の時倒されないように、両側の1フィートほと離れたところに添え木を刺して紐でつないで激しく動かないようにしてあげてください。
使用した土と肥料に関しての記事はこちら↓
剪定
日本では、りんごの木の剪定は、一年目の冬からしているようですが、我が家のりんごの木の成長が日本のに比べるとやせていたので、2年目から始めました。
剪定は、1月から2月頃、木が寝ている時期に行います。
木の高さは、一番中心の枝の高さで決まります。農家さんは収穫しやすいように、1年目に大人の男性の背丈ほどに剪定しているようです。我が家のりんごの木の役目の一つが、フェンスより高い状態で、プライバシーを守ることですので、余り短くせず、10フィート(3m) 位の高さできりました。
注: 枝の切った部分には癒着剤塗るようにしてください。カナダでは、Healing Agent で探せば見つかると思います。
りんごの木の枝は4月頃から旺盛に成長する為、冬の間に切り詰めます。
日本のリンゴ農家さんのビデオを参考に、初回は、中心の幹以外の枝を一本だけ残して、残りは全部根元から切りとりました。
多分幹を大きく成長させるためだと思います。
残した一本んも1/3程短く切ります。
下の写真が2019年の夏のりんごの木です。我が家のりんごの木は2年目だったので、枝を2本残したかもしれません。
幹にも枝が生えているのが見えますか?
木の幹の下部に生えてくる木の芽は、生え始めたときに優しく捻ってあげると簡単に取れます。木の皮がむけないように注意しましょう。
3年目の剪定
2年目と同じく、1月から2月の間に行います。
真上に伸びている枝は根元から切って、残りは1/3切り詰めます。
通常4月には新芽が出てきます。今年は去年より寒いので、新芽の出が遅いようです。こんな感じで新芽が出てきます。
上手くいけば、6月上旬に花の蕾が出始めます。ピンク色のかわいいお花です。下記の写真は去年2020年4年目の夏に、初めて蕾が見えたときの写真です。
満開するとこんな感じです。本当にかわいいお花です。
周囲にりんごの木がなさそうでしたら、綿棒を使って人工授粉をやってみてください。
我が家のりんごは自然に授粉できました。
暫くすると、リンゴの赤ちゃんが見えてきます。
も~かわいくてかわいくて、毎日の成長が、本当に赤ちゃんの成長を見ているようでした。
摘果
こんなにかわいいリンゴの赤ちゃん。一か所にわんさかなっているんです。農家さんだとこの中から一つだけ残して摘んでいるんです。それを摘果と言います。
私は欲張りなのと、なんか摘むのが可哀想で、元気なのを2~3個残しました。
農家さんの場合、紙袋を掛けて、害虫予防するそうですが、私はしませんでした。
やはりちょっと傷がつきましたが、普通に美味しかったです。
今年はもし実がなったら袋掛けして、違いを試してみようかと思います。
収穫
写真でもわかるように、とても密集してなっていますよね。幹も枝も細かったので、木が折れない様に、添え木やら紐やらで支えています。
りんごは根元から軽く捻ってあげると簡単に取れます。
収穫時期はリンゴの色次第ですが、大体10月の中旬頃だと思います。
剪定以外はそんなに手が掛かりません。春先に一度土を足すときに肥料を混ぜてあげていますが、それ以外は真夏の暑い日の水やり程度です。
病気
実は、我が家のりんごの木は収穫前にちょっと様子がおかしくなりました。幹の至る所に丸くスカスカになってるところがいくつもできてしましました。
調べてもはっきり原因を探すことが出来ませんでしたが、一番近いのが何らかの菌が入ったケースです。
ひどくなるとそこから上の木が枯れてしまうと書いてありました。
そこで私が下した決断は、その個所を削ぎ落して癒着剤を塗る事でした。この方法があってるか分かりませんが、見た感じ上手く治癒しているようです。
下記の写真が去年そぎ落した後です。その先の枝もまだ元気にしています。
残念ながら、新しいのも始まっているようです。黒い癒着剤の隙間に出ている部分がスカスカになっています。もう一度削るつもりです。
この他にも、新芽にはアブラムシが良く付きます。見つけたら天気がいい日に牛乳と水を半々にした液体をスプレーでふりかけ、乾燥したら水で流してください。結構取れます。
夏の間に葉っぱが枯れるのも一種の病気だそうです。枯れた葉から健康な葉に移らないように、枯れた葉は直ぐにもぎ取ってそのままごみ箱に捨てましょう。
まとめ
家庭菜園が好きな人は、果物の木を育てるのに向いていると思います。日に日に成長する果物の木を見ると、本当に我が子の成長を見ているようです。
我が家のりんごの木は現在の所ちょっと調子がよくありませんが、出来る限りのことをしてあげて、頑張って育ててみようと思います。
追記:2021年は、一つだけ実がなりました。去年の摘果が甘く、沢山実をつけさせたのが負担になった可能性があります。その代わりに枝の成長が目覚ましく、スカスカの枝も見事に生き返り、幹の太さも2倍になり、葉っぱもすごく健康に見えます。多分来年はもう少しできると思います。
果物の木を育ててみようと思っている方、参考になる本はこちら
関連記事
関連記事: