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1942年以降、22,000人近くの日系カナダ人が「敵国人」とラベル付けされ、戦時措置法に基づいて収容所に強制収容され、家屋、所持品、事業所がなど剥奪されました。
B.C 政府はその責任を認め「無形資産の損失」の代償として1億ドルの救済イニシアチブを発表しました。
英語版のニュース記事はこちらです。
(2022年5月21日投稿記事)
「無形資産の損失」:B.C州 日系カナダ人のための1億ドルの救済パッケージを発表
数千人の日系カナダ人が家を追われて投獄されてから80年後、B.C 政府は1億ドルの救済イニシアチブを発表しました。
土曜日にスティーブストンで発表されたこのパッケージは、新しいコミュニティの健康、教育、文化プログラムに資金を提供します。 目標は、第二次世界大戦中に日系カナダ人に対して州が永続した危害のいくつかを認識し、修復することです。
ブリティッシュコロンビア州の反人種差別イニシアチブの議会秘書であるRachnaSinghは、記者会見で次のように述べています。
「私たちは、これら数千人の男性、女性、子供たちに起こったことにおいて州政府が果たした役割を認めなければなりません。」
「生存者とその家族の為にもこのようなことが二度と起こらないようにする義務があります。」
1942年以降、22,000人近くの日系カナダ人が戦時措置法に基づいて収容所に強制収容され、家屋、所持品、事業所が剥奪されました。BC州で拘束された人々の90パーセント以上の人々が、戦争が終わってから4年後の1949年まで帰宅が許可されませんでした。
カナダに住むことはなく日本に強制送還されたり、ロッキー山脈より東側に移動するように言われたと生存者は土曜日に語りました。
「どういう意味ですか?」と聞くと「 BC州 はあなた達が嫌いです。 私たちはあなた達を追い出したいのです」と言われたことを、バンクーバーからリルーエットのキャンプに移された堀井亜希博士は言いました。
堀井氏と生存者のメアリーキタガワは、ブリティッシュコロンビア州の日系カナダ人に関する人種差別的な引用を声に出して読みました。 彼らは、RCMP、カナダ海軍、および連邦水産局からの安全上の脅威をもたらさないとの証言にもかかわらず、「敵国人」とラベル付けされ、自国で「捕虜」として扱われたと述べました。
北川氏は、彼らの生活、コミュニティ、帰属意識を犠牲にしたのは「人種差別主義者の演説」だったと語りました。
「無形資産の損失が私たちの歴史の物語で言及されることはめったにありません」とブリティッシュコロンビア勲章受章者が説明しました。 「私たちはより明るい未来への計画を失いました。 私たちは世代間の富を渡す能力を失いました。
「私の祖父母のように、多くの人は、一生をかけて達成するために働いた退職の楽しみを失いました。 私の両親のように、多くの人が人生で最も生産的な年を失いました。」
何人かの長老たちは、希望を失い、自殺したと彼女は付け加えました。
土曜日に発表された1億ドルには、収容所時代の生存者のための強化された健康とウェルネスプログラム、日系カナダ人の遺産の作成と修復、生存者のための記念碑、およびこの「BC州の歴史の暗い章」を含むBC州の学校のカリキュラムの更新に当てられます。
「この人種差別主義の政策は家族をバラバラにし、人々を彼らの文化から引き裂き、何千人もの人々を危険な労働条件と生活条件に追いやることになり、長期にわたる健康上の合併症を引き起こしました」とシンは言いました。
「私たちが反人種差別主義者のブリティッシュコロンビア州の建設に取り組んでいるとき、それは、どんなに不快であっても、いつでもどこでも人種差別主義を呼びかけることを意味します。」
BC州政府は、収容所での役割について、2012年に正式な謝罪を発表しました。 全米日系カナダ人協会と共同で開発された救済イニシアチブは、今後数か月で微調整される予定です。
まとめ
私のブログでも、「日本人なら知って起きた日系カナダ人が受けた人種差別」と題した記事で、当時の状況を詳しく理解できるサイトの紹介をしていますので、まだお読みでない方はそちらの方も併せてお読みください。
日系カナダ人がはく奪された当時の財産(有形無形)は、1億ドルなどという金額ではカバーできない程のダメージを人々に与えたと思いますが、今回の支援プログラムで、少しでも生存者の方々の気が安らぐことを祈ります。
当時、日本人移民の方々が住んでいて活気づいていたバンクーバーのパウエルストリート付近は、今ではホームレスやドラッグ依存者などでとても廃れたエリアと化しています。
当時この収容事件が無ければ、あのエリアはどのようになっていたのでしょう。
バンクーバーでの日系カナダ人の社会も随分違っていたんでしょうね。
唯々無念です。