4月中旬になってバンクーバーはやっと10℃を超える気候になりました。今週末は夏日和。こうなってくると、畑に苗を植えたくなりますよね。実際、ガーデンセンターも結構混んでました。みんな考える事は同じなんですね。
しかし、4月・5月は、たまに夏日和の気温の日があっても、昼間と夜の寒暖差が激しいので、夜露が降ります。それが、せっかく植えた苗の根付きを妨げてしまいます。一日中日光が当たる日当たりの良い場所ならともかく、日照時間が少ない場所に畑がある場合は、日没から日の出の間はカバーを掛けてあげたら、成長がずいぶん変わってきます。
そこで、そんな方のために、簡単で、安価な多目的で開閉可能なグリーンハウスの作り方をご紹介したいと思います。
この方法だと、カバーをメッシュのネットに変えると夏場の虫よけにも使えます。
道具
材料
最近は、ガーデンセンターで竹の支柱が購入できます。日本の様に切ったばがりの竹ではなく、暫く経った乾燥した竹です。今回はこの乾燥した竹を使いました。
私の庭には2つの畑があり、小さい方は5フィート x 5フィート(約150㎝ x 150㎝)で、大きい方は、5フィート x 7フィート(約150㎝ x 210㎝) です。
使用した材料は大きい方の畑のサイズになります。
- サンドペーパー(100グリット)
- ビニール紐
- 梱包用紐
- 洗濯バサミ大
作り方
竹は、繊維が縦に走っているため、横に切る時はのこぎりが必要ですが、縦に切る時は一度切り目を入れると簡単に割ける特徴があります。また、直径を1/4に分けるとしなりが出て、アーチが作りやすくなります。その特徴を利用してグリーンハウスの骨組みを作っていきます。
1. まずは、手袋をして、直径1インチ(3センチ)の竹をノミとトンカチを使って半分に割きます。
乾燥した竹には既に、避けた部分があります。そこにノミを差し込み、向こう側までノミをトンカチでたたき差し込みます。
ノミが突き抜けたら、竹をセメントの上に立たせ、ノミの刃先を横からトンカチでたたきながら竹を割いていきます。
余り強くたたくと節の所で横に割れて途切れてしまうので、優しくゆっくりとたたきましょう。
裂け目が見当たらなければ、端にノミで切り目を入れ、同じようにノミの横から刃先を叩き割いていきます。節の近くになると、横に割けやすいので気を付けましょう。下の写真がボケててすみません。
2. 次に、半分の竹をまたその半分に割ります。全部の節の部分にノミをいれ、トンカチでたたき、大体半分になるように切り目を入れます。そのあとノミを横向きに通し、割いていきます。1/4に割いた竹のサイドはサンドペパーでこっすって角を取ります。
注:割いた後の竹の切り目は、カッターナイフの刃の様に鋭くなっていますので、けがをしない様に気を付けましょう。
3. 1/4にした竹の棒の端を15㎝程畑の両端に突き刺します。長さがあっていない場合は、短いのと長いのをペアにすると良いでしょう。
私の畑は長さが7フィートあるので、4か所にアーチを掛ける事にしました。竹の棒は一本で4本できますので、合計2本の竹を使いました。
4. 真ん中に支柱を刺します。ガーデン用の3フィート(90㎝)を土の中に差し込み4本の高さを合わせます。
5. 両端の竹の棒を真ん中の支柱の高さに合わせて重ね、重なる部分の両端をビニールの紐で結び固定します。真ん中の支柱とアーチも固定します。
6. 最後にアーチの頂点をつなぐ竹の棒を固定します。
7フィートの竹の棒は去年のをリサイクルしました。
古い竹を使用し、竹用の工具も使用しいませんので、竹の幅が歪になってしまい、しなり方が違うのできれいなアーチにはなりませんが、役目はちゃんとしてくれます。ご愛嬌という事で
7. 骨組みはこれで出来上がりです。盛土を4列作り、30㎝間隔で野菜の苗を植えました。
ズッキーニは大きく葉を伸ばすので、3列目と4列目の半分以上のスペースに2つ苗を植えました。
苗の周りに藁を敷きたいところですが、そう簡単に手に入らないので、芝生を刈った後の芝生を苗の周りに敷きます。日が経つと藁の様に茶色でスカスカになり、藁の様な役割をしてくれます。
こうすることとで、①水をあげる時に土が流れない②保温保湿効果がある③雑草が生えにくいなどの利点を得ることが出来ます。
畑用の土の準備方法は下の記事をお読みください。
8. マットレス用のビニールカバーの袋になっている底とサイドの片側をハサミで切って、一枚のビニールシートにします。
骨組みの上にかけ、各骨組みの付け根を洗濯バサミで止めます。
9. 最後に梱包用のロープをカバー上を斜めに走る様に骨組みに結び付けます。
こうすることで、開け閉めの時や風がひどい時にビニールが飛ばないよう固定してくれます。
片方の端から始め頂点を越えて反対側の次の骨組みで一旦結び、また頂点を通り、その反対側の次の骨組みで結ぶ、これを繰り返します。
全開した時の写真がこちら
まとめ
日没から急激に気温が下がりますので、暗くなる前にカバーをして、朝日がさす前にカバーを外すようにしています。
天気がいい時は、カバーを掛けたままにして置くと、元々土にある水分が蒸発し、サウナ状態になるので、逆に苗に悪影響になる場合がありますので、日が差す前にカバーを開けてあげましょう。
5月の中旬までは外気が安定しませんので、天気予報を見て、カバーの開閉を調節するといいと思います。
天気がいい日が続くようになると、蝶々がアブラナ科の植物に卵を産み付けに来るようになります。青虫を見つけて捕まえるのも一つの手段ですが、この骨組みを使いメッシュのネットカバーにすることで、虫の被害も防げます。
この方法だと、畑の大きさに関係なく調節してグリーンハウスが出来ると思います。盛土が一本しかない場合は、真ん中の支柱なしでも大丈夫だと思います。
是非お試しあれ!