Peony: 芍薬・牡丹
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と言う女性の美しさを表すことわざに出てくる芍薬と牡丹ですが、皆さんはその違いが分かりますか?
10年前に球根を買ってきて植えた我が家の芍薬ですが、カナダでは芍薬も牡丹もPeonyと呼ぶため、当初は芍薬なのか牡丹なのか全くわかりませんでした。同じ牡丹科の植物の芍薬と牡丹ですが、いったいどこが違うんでしょう。
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芍薬
芍薬は草のように、秋に一度枯れて冬の間冬眠し、春になるとまた地面から新芽を生やします。その新芽がまっすぐと伸びその先に牡丹とそっくりな花を咲かせます。その姿がすらりと立った美しい女性姿に似ているところから「立てば芍薬」となったのでしょう。
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牡丹
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牡丹は、落葉低木で木の仲間です。枝分かれした枝から横向きに芍薬とそっくりな花を咲かせます。横向きに咲いた花が座っている美しい女性に似ていることから「座れば牡丹」となったのでしょう。
まとめ
カナダでは芍薬と牡丹の違いをはっきりさせたいときは、Tree Peony (ツリーピオニー) と呼ぶみたいですね。
Tree Peony (牡丹)は、種から育てますが、Peony (芍薬)球根です。
ちなみに、百合の花は、柔らかい茎に花が垂れ下がって咲きますので、風に吹かれ揺れる姿が美しい女性が歩いている姿に似ているところから「歩く姿は百合の花」となったのでしょうね。
そして、なんと開花の時期が、牡丹→芍薬→百合の順で咲くようで、それを聞くと、座っている美しい女性がすらりと立ち上がり上品に歩き出すようなことわざ通りのイメージが彷彿してきますよね。
美しい作法を身に着けた女性は魅力的です。しかし、せっかちの私には「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」のような美しい作法は到底無理のような気がします。(笑)
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